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吹ける曲と吹けない曲

今一番、自信を持って吹ける曲:Tin Waltz (ZABADAK)
今一番、吹けない曲:Blarney Pilgrim (アイルランド民謡?)

Tin Waltzは文字通り「ブリキのワルツ」といった感じの、夕暮れから夜へ移り変わるのどかな 村の情景を思い起こさせる曲。だいぶ前(10年くらい前)に初めて聴いてから、 「なんだこの笛スゲーイイ」とかずっと心に残ってて、で、ティンホイッスル買って一番最初に 思い出して一番最初に吹いたのがこの曲でもある。その時はTin Waltzのことすっかり忘れてて、 ふと、「ティンってどっかで聴いたことあるな・・・確かZABADAKの曲にあったじゃん!  あ、Tinってあーそうかそういうことだったのか! 俺天才」と考えるに至ったのでありんす。 しかし譜面ない。ので耳コピで頑張って音合わせて、繰り返し繰り返し練習してるうちに、 一番自信を持って吹ける曲になったのです。ただし装飾(歌でいうコブシを入れるとかああいうの) できないっていうかこの曲は飾り気無いほうがすごく素朴でいい感じがする。うんコレいい。

で、ふとこの曲を譜面に落とそうかと考えてみた。でいざやろうとしたら面白い事に気づいた。 この曲はワルツである。ブンチャッチャーブンチャッチャーってリズムのやつ。4分の3拍子。 四分音符が一小節内に3回現れる。で、この「Tin Waltz」のリズムはブンチャッチャーというよりは、 「タンタタンタタンタ」という感じのリズムなんだこれが。 タンタタンタタンタ、というリズムはいわゆる8分の9拍子のリズムなんですよ。 そうするとこれを譜面にするには、俺はどちらの拍子記号を書けばいいのですか?

ちなみに4分の3拍子の譜面で「タンタタンタ」を表現していることはままあるのだ。

4分の3拍子でタンタタンタタンタ。
こうすると8分の9拍子の「タンタタンタタンタ」というリズムと同じということになる。

8分の9拍子でタンタタンタタンタ。
どちらも、ブンチャッチャーでありなおかつタンタでもある。

と、ここまでひとしきり悩んでひらめいた。8分の9拍子は一拍を三分割して 「オン・オフ・オン」のタイミングで「タンタ」。4分の3拍子は一拍を四分割して 「オン・オフ・オフ・オン」、つまり正しくは「タンンタ」になるのだ。 同様に8分の9拍子のブンチャッチャーは、厳密には「ブーンチャーッチャーッ」と間延びする。 俺さとりをひらいた。俺やっぱり天才。しかしこの違いを実際にどう現すか?  そりゃあんた「フィーリング」ってやつじゃないですか?  これは4分の3拍子のタンンタだ、と念じながらタンタタンタタンタする。 これは8分の9のブーンチャーッだ、と念じながらブンチャッチャーする。 こうすると味っぽくなるんじゃないすか? 決してアジではない。アジってもいない。

で、結局俺はどっちで楽譜を作ればいいんですか? 自分がどう吹いているかを考えると、 俺はおおむねブーンチャーッチャーッのリズムで吹いている。つまり8分の9だ。がしかし、 タタタン、という3連の部分では俺、三連符をイメージしている。とすると4分の3だ。 どっちなんだ俺。まさか変拍子? むう。むむむ。ええいヤメヤメ。 別に楽譜見なくても吹けるわけだし考えたら楽譜いらねーじゃん。つうか楽譜なんて作ると 逆に楽譜を気にして自分の演奏ができなくなりそうな気がしてきた。楽譜・・・恐ろしい子!

ああそうだ、んでBlarney Pilgrim(ブラーニー・ピルグリム)ね。 この曲はどうやら映画「タイタニック」で船上ダンスか何かのシーンで使われたらしい。 俺タイタニック見てないから知らないけど。アイルランド民謡らしい。 エキサイト翻訳などでそのまんま和訳すると「お世辞の巡礼者」。意味がわからぬ。 というわけで調べてみると、アイルランドにはブラーニー城という城があり、そこには 十字軍(クルセイダーズ)によって聖地から持ち運ばれてきたという石があるらしい。 そしてこの石にキスをすると雄弁になるという伝説がある。石は「ブラーニー・ストーン」と呼ばれ、 雄弁であること・お世辞が上手であるという意味を持つ英単語としても認知されている。 というわけで正しい和訳は「ブラーニー城への巡礼」となる。おそらく。

しかしこの曲、聴けば聴くほど楽しげな曲である。なんか俺のイメージする巡礼と違う。 そうか、巡礼と聞くと苦しいものを思い浮かべてしまうが、実は向こうの人々はこんな風に ダンスを踊りながら楽しげな気持ちで巡礼に行っていたんだな。瞼の裏に思い浮かべる、 古より連綿と続いた聖地・ブラーニー城への巡礼。キャホホイキャホホイ。ダンシンダンシン。 そしてブラーニー城へステップイン。ちなみにブラーニー・ストーンへキスするには体を空中へ 半身も乗り出し空を仰ぐようにして体を海老反らせ、かつ自分の全体重を腕だけで支えながら キスしなければならない(本当の話)。手を滑らせると頭から落ちる。 城のてっぺんからまっさかさま(本当の話)。頭から落ちながらダンシン。キャホホーイ!!

ちなみにこちらがBlarney Pilgrimギター弾き語りバージョン。フランコ・モローネによる 両手弾きブラーニーキャホホーイ! おふざけはさておき本当に神懸かってるので聴くべし。

Franco Morone - "Blarney Pilgrim/Marrily Dance the Quaker"

吹ける曲と吹けない曲 への Writeback

2007年2月18日 5時2分

ぺーぺーぽー ぺーぺぽぽー

そうこ

2007年2月18日 23時40分

いいんだぜ・・・無理しなくても・・・;_;

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