iso tank - 私生活 2006年 11月

My name is "Adipose tumor".

ところで、私が右の首筋にやたら大きく固いコリコリとした物体がある事に気づいたのは、中学の頃でした。

このコリコリは、私がよく感じる疲れやつらさの原因の一つとなっているようで、 コリコリをゴリゴリと強く押すととても効く(=痛い)のです。 しかしコリコリは和らぐとも消えるともなくそこに、つまり首筋にどん、と鎮座しています。 人に訊いたところ「軟骨なんじゃね?」というお前のことなんかどうでもいいよ的な返事が返ってきたので それを軟骨と思い込むことにし、足掛けン十年、生きてまいりました。

やがて身も心も成長し、夏も終わりかけのつい2ヶ月ほど前のこと、ふと腕にポコポコと出ている不思議なコリコリを発見したのです。

なんだろうこの腕コリコリは。と不思議に思い、知り合いに腕コリコリを曝け出したところ、 「やだなにこれキモーイ」というおまえ自身がキモいからどうでもいいよ的な返事が返ってきたので、 どうでもよいなりに医者に行って診てもらいました。診てもらいました。診てもらいましたところ、 「これはおそらく脂肪腫ですね。小さくなったり無くなったりすることはないので切除するしかありません」 との医師の見立てで、つまりこれは脂肪の塊でありなんら体に害を及ぼすことはないタダのキモい腕コリコリであるということが判明したのです。

キモい私にキモい腕コリコリ。これは出て当たり前のもの。これは出たところでキモさが二倍になるだけのもの。 これは別段治療法も対策も予防法もキモいからどうでもいいもの。

私は思わず腕コリコリに親近感を覚えました。どうでもいいお前とどうでもいい私。ぼくたち似た物同士だね。

ふと。そのときふと、あるフレーズが僕の脳裏をよぎったのです。

”例えばお前等がその昔・・・幼き頃、 捨てられて凍えている子犬を助けたことがあるとしよう・・・”

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”でも死ね”

というわけで僕も医師に容赦なく「あの・・・手術で切除って・・・お願いできますか・・・」と言い放ちました。 小手術れっつらドン。プニプニしたグミのような元気な脂肪腫ちゃんがお生まれになりました。 こんにちは腕コリコリちゃん。そして永遠にグッバイ。思ったより美味しそうな形をしていました。

あれから2ヶ月、切除した痕の手術痕もずいぶんキレイになり、腕コリコリの面影がだいぶ薄くなりまして。

ふと、ズキズキと首が痛み出しました。ここのとこ疲れがたまっていたせいでしょう。首コリコリをゴリゴリするととても効くのです。

ふと、これも医師に診てもらおうと思い医者にれっつらドン。

「この首のコリコリも脂肪腫ですね。触った感じではちょっとした卵程度の大きさと思われます。 ただ切除するとなると非常に困難な位置にあるので、結構な大手術になります。 おそらくその二の腕にあるものも右肘の近くにある小さなしこりも全部脂肪腫でしょう。 以前にも申し上げたとおり自然に消滅することはなく切除による治療――」

最後の方は聞き取っていない。ただ、私がひとつ、思っていたのは、ある一つのフレーズ。

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”知らなかったのか? 大魔王からは逃げられない。”

大魔王と書いてキモと読む。こんにちは、卯西倉子です。

狂犬病 (Rabies)

うちの父がタイのバンコクに行く事になりまして。ふとお昼のNHKニュースを見上げますと、 登坂淳一氏が「狂犬病発症者 二人め」を報じているのです。ワタクシ居ても立ってもいられなくなり、 父に電話をかけました。「ワクチン打ってった方がいいんじゃね?」「大丈夫だべ」「そう?」 微妙な間があり、「まあ、わかった。んじゃ」ということで電話終了とあいなりました。 微妙な間。その間は何。 というか、やはりとても心配であります。体を張ってでも止めるべきでしょうか?

それはさておき、勤務終了まであと2時間。ウホホーッ、ガンバリマスゾ!  だが今日は定時では帰れないのであった。